高次脳機能障害の概要

高次脳機能障害は、病気や事故など、さまざまな原因によって脳に損傷をきたし、注意集中力、言語能力、記憶力、思考能力、空間認知能力などの認知機能に障害をきたした状態の総称を指します

日常生活場面では、たとえば、朝食の内容が思い出せなくなった(記憶障害)、仕事に集中できなくなった(注意障害)、計画がたてられなくなった(遂行機能障害)、言葉が上手に話せなくなった(失語症)、人の話が理解できなくなった(失語症)、お茶の入れ方がわからなくなった(失行症)、道に迷うようになった(地理的障害)、左側にあるおかずに目がとまらず残してしまうようになった(左半側空間無視)など、さまざまな症状がみられます。図は、主な高次脳機能障害を、左右の大脳半球別に、発症されやすい傷害部位にマッピングしたものです。

 向かって右は、左脳、左は右脳です。どちらも、頭の前に位置する前頭葉の場所に、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害が記してあります。左脳には、その他に失語症、失算、失行証が、右脳には、左半側空間無視、地理的障害が、右下の大脳底面には、青く記してある海馬の損傷である記憶障害が記してあります。

 

日常生活でみられやすい高次脳機能障害と脳部位

 

 

 

さまざま高次脳機能障害と対応